「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2019 沖縄(三日目・前半)

翌朝、今日もマニアックなポイントを多数回る予定。

まずは一旦南城市まで下って最初のここは「喜屋武久殿(チャンクドゥン)」。
要は旧いあばら家ですな。
・・・・・・で、それが何なのか?っちゅうと、琉球王朝統一の際に負けた方の北山王って人の四男・喜屋武久子(チャン・クニシー)が住んだ場所・・・・・・サッパリ分かりません。
中はこんな感じで、元は王族だった者が住むにはかなり粗末。
まぁ、幽閉とか軟禁状態だったんかもしれませんね。
続いては近くの島添大里城跡へ。
ほとんど何も残ってません。
戦後復興時に建築資材としていろいろ持ち出されてしまったようです。
今はただ、こうして遥拝所が残るだけです。
ボロボロの展望台なんかもありましたけど、まぁ殊更取り上げる必要もないでしょう。
ここから尾根伝いに少し下ると・・・・・・
「カニマン御嶽」に到着。
由来不明の非常に珍しい形をした立派な御嶽です。
一説には偉人の墓とも言われており、かつては集落の人間でさえ近付くことを禁じられてる第一級の聖域だったとのコトです。
あれ!?ココどこだったっけ?
ぶっちゃけ島添大里城周辺は御嶽だらけで、だんだん混乱してきます。
チチンガーに到着。
城は要塞ですから、飲料水の確保は極めて重要なことでした。

人間だけではなく、軍馬や家畜にも必要ですもんね。
この苔にびっしり覆われた南国特有の空気感は、ハマるととても良いカンジ。
「チチン」の意味は分からず仕舞い(笑)。
さらに少し北に行ったところにある「松尾ノ御嶽」。
ここは昨年、石垣島で見たような石垣で囲われた聖域の体裁ですね。
中は何もない空間が広がっています。

聖域っちゅうのは本来そぉゆうモンなのかも知れません。
金網で厳重に囲われた「上ヌ井(イヌカー)」。
直水槽、って単なる集落の貯水タンクですがな(笑)。

アホなコトに食栄森御嶽は写真に撮り忘れました。ついでに言うとギリムイグスクはウッカリ見落としました・・・・・・残念!
・・・・・・北上して再び中城に戻って、村名の由来ともなった中城に向かいます。

ココのオープン時間が遅いんでこんなヘンなコースになっちゃいました。
これまで訪ねた城跡とは段違いに整備された印象。
上まで無料のカートで送ってってくれます。
うわお!沖縄どころか日本の第一級廃墟の中城高原ホテルぢゃんかよ!
入りたかったんですけどねぇ~・・・・・・丁度ここがカートの降車場になってて人だらけなんっすよ!
仕方ない、一般観光客に交じって城跡に向かうことにしましょう。
なるほどたしかに、ココはスケールが段違いにデカい。
世界遺産でグスクっちゅうと、ほぼ必ずココの写真が出て来るのも頷けます。
ツワブキの花が満開です。

ここはツワブキの名所としても有名。
ところで朝からヨメの写真がないコトに気付かれた方はとても鋭い。
いや~実を言うと、何かグズグズとヘソ曲げて不機嫌なんで、ワタシも怒ってほたくってるんですわ。
なもんでひたすら淡々と写真を撮ってます。
ちなみにこの中城は護佐丸という琉球王国統一を果たした尚巴志王の第一の忠臣だった武将の居城だそうです。
あ~、潜入したかったなぁ~・・・・・・。

永年、所有者不明のままで放置されてたココもついに解体が決定したとか。
それにしてもここまで訪ねた城とはケタ違いの広さ。
城壁もメチャクチャ高さがあります。
ちなみに護佐丸は謀反の疑いを掛けられ、最後はこの中城で自害という悲惨な最後でした。

まぁ、当時の琉球もまた群雄割拠の戦国時代で誰が良いとか悪いとか言っても始まらん状況だったワケで、本当のところは良く分からないみたいです。
大井戸(ウフガー)に下って行きます。
こうして見ると誰もいないみたいですが、、実は観光客はかなり沢山います。
今でもチャンと綺麗な水が湧いてました。
幕末にペリーがやって来て、石積みの技術の高さに驚いたという話が残ってるそうです。
たしかにココの石組みは他と比べると緻密な印象。
縁なんかもビシッと直線になってますしね。
だいぶ下まで下って来ました。

何だかんだで主だったグスクはかなり見たかも。
赤い花を撮るのはホントむつかしいっす。

すぐに色飽和起こしよる。
ただ思うんですけど、世界遺産になったからって、そこまでみんなハァ~!とかホォ~!とか感動するのもミーハーちゃいますかねぇ?
それにしても行きたかったぞ、中城高原ホテル。

次に行ける機会があってもその時はもぉ更地になっちゃってんでしょうね・・・・・・。
ともあれ中城跡、シブいですけどまぁ史跡としてはナカナカでした。
そんなこんなでいよいよ琉球最高の聖地と言われる「斎場御嶽(セーファlウタキ)」に到着。

サスガの世界遺産ですんげぇ数の観光客で、人が入らないように撮るのがタイヘン。
ココは入ってすぐの「ウフグーイ」。
いっちゃん奥にある「ユインチ」

どれもまぁ言ってしまえば石灰岩の鍾乳洞みたいなモンなんですけどね。
ちなみに御嶽は本来は男子禁制です。

今でも一部の島々ではこれが厳しく守られています。
・・・・・で、一番よく紹介される「サングーイ」。
巨大な石灰岩がもたれかかって三角の通路となっています。
何となく房総の「燈籠坂大師」を想い出してしまったワタシは不信心モノかも・・・・・・。
こうした壺はあちこちに置かれてありました。

説明によると、落ちてくる雫を集めるためのモノのようです。
琉球最高の聖地である久高島が沖に見えています。

斎場御嶽はこの島のサイキックパワーの集まる場所と信じられて来ました。
下って「ウローカー」に向かうことにしますが、これがヌルヌルの道で滑りまくり。

これは現在発掘中の高射砲台座跡。
ウローカーが何かっちゅうと、要は御嶽に参る前の禊の場だったようです。
それほど大きくはありません。
禊、っちゅうくらいだから風呂みたいに浸かるモンだと思ってましたが・・・・・・。
うわ!イモリだらけ。
これだけ棲息できるってコトはそれだけ水が綺麗な証なんでしょう。
このウローカーは全く人もおらず、最も森閑とした雰囲気に満ちてたように思います。

正直、後はもぉただの観光地っすよ、ただの。
斎場御嶽・・・・・・世界遺産の一つに登録されたことは、この地の霊性からすると不幸なコトだったような気がします。
さて、ブー垂れててもお腹は空くワケで(笑)、御嶽入口付近の屋台みたいなレストランに入ってみました。
そうそう!沖縄でアイスクリームっちゃぁコレ!ブルー・シール。
元々はアメリカ企業の傘下だったようで、とにかくあちこちで看板を見かけます。

まぁ沖縄版「サーティーワン」みたいなモンです。
そうこうする内に到着。

ワタシは沖縄の定食の定番と言われる「ポークたまご定食」・・・・・・
ヨメは「ゴーヤ豆腐チャンプルー定食」にしました。

まぁどっちもフツーに美味かったです。
知念岬も回ろうかと思ったんですが、クルマが渋滞してる有様で断念、次に向かうことにします・・・・・・冷戦状態のまま(笑)。

南城市のゆるキャラである「なんじぃ」は目がトンでてちょとシュールかも。
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