「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2019 愛知(三日目・後半)

南に向かって、海の方に下って到着したのは岩屋緑地。
綺麗に公園として整備されてますが、その名前から分かる通りここも巨石系。
まずはその由来となった岩屋観音を目指すことにします。

途中にはシブい佇まいの割烹旅館なんかもあります・・・・・・廃業してるっぽい雰囲気でしたけど。
おお~!もっとショボいのを想像してたら意外なまでの大岩壁。
扁額は「岩屋堂」ってなってますね。

ちなみに地名は大岩町ってトコ。いずれにせよ巨石ってこってす。
観音堂の裏手から登って行く道が付いてます。

これが意外に急だったりする。
てっぺん到着。

遥か海の方まで見渡せます。
いや、これ、マジでかなり怖いっすよ。
上には自由の女神のようにして観音さん。

風で服がスゴいことになってますね(笑)。
いやいやいやいや~、ココは撮影敢行ムリっす。
それに巨石のロケーションでは、仏像とか入ると写真がどうにもダメになっちゃうんですよ。

あまりに具象で、そっちの色が出過ぎるんですな。
そんなんでここはアッサリ撤収。
釣鐘越しに一枚。
何か建売住宅みたいな大師堂もありました。
ちなみに上はまだズーッと高いトコまで続いており、一番上に展望台もありますが、時間の都合でパス。

もちょっと早朝なら行って撮影敢行してたと思います。
割烹旅館、現金収入が必要なのか、離れを借家にして貸し出してました。

景色は良いし地盤は固そうだし街は近いし、住むには良さそう。
ワザワザこんなトコに来たのにはもう一つ理由が・・・・・・
地下資源なんてない筈の豊橋の誇る(笑)、「地下資料館」を見てみたかったんです・・・・・・って、あっっ!休館日やんけ!
・・・・・・ま、ボヤいてるヒマがあれば次を目指すコトにしましょう。

あ~、この辺から山に上がると石巻山に抜けられるみたいですね。以前行った葦毛湿原も近い。
そうして次の目的地、「伊寶石神社」に到着。

「いぼいし」って読みます。
メッチャ狭い道を上がったトコにありました。
神社そのものはひじょうに小さい。
裏にある巨石が御神体の「伊寶石」です。

この上に溜まってる水をイボに塗ると取れると信じられてます・・・・・・う~む、落ち葉だらけでヤヴァそう。
石はかなり巨大。

ココは撮影したかったんですが、すぐ横が登山道でケッコー次々とハイカーが来るんですよね。
ちなみに「いぼ石」伝説は結構全国あちこちに残ってます。

どこも概ね似たパターンですが、「旱にも決して水は枯れない」ってなオプションが付いてるコトもありますね。
そんなにいぼが昔は重大な問題だったんでしょうかねぇ?

ひょっとしたらそれは皮膚癌の悪性黒色腫を指してるのかも?って思いました。
若干後ろ髪を引かれる思いで次を目指すことにします・・・・・・いやまぁ、後ろ髪も寂しくなって来てるんで、引かれると困るんですけど。
さらに東進して「立岩」に到着。後方にチョコンと飛び出してるのがそれ。

県道を挟んで反対側のちょっと手前には「椀貸岩」ってのも空地の中に鎮座してましたが、パス。
そうそう、お稲荷さんと巨石って、不思議とカブッてることが多いように思います。

狐の巣が狭い岩穴みたいなトコに多いからなんでしょうかねぇ。
裏手の方に上がって行くと立岩の真下に出ました。

物々しいロッククライミング禁止の看板はあちこちにあります。
うわ~!めちゃくちゃゴッツいやんか!

50mは優にあるカンジ。
石巻山と同じ石灰岩質ですね。
しっかし、明暗差がいささか厳しいな。
しかしロケーション的には素晴らしい。

こんな場所が道路から100mほど入っただけで広がってるなんて。
・・・・・・しかし、ホンマに突然でした。

「一転俄に掻き曇り」を地で行くかのように、空が急に赤みを帯びたような曇り空に変わりました。
朝の予感が的中です。間違いなく雷雨が近い。

立岩の上まで登ろうと思ってましたが、途中でザーザー降りになったら危ないんで、この一帯で撮影敢行。

間違いなくこの雰囲気はしかし、磐座ですね。
上がると他にも戦跡やら豊川用水の巨大なサイホンやらあるんですけど、ムリは止しときます。
これだけ第一級の磐座がドカーンとあって、地名や通りの名前にさえなってるのに、神社自体はかなり地味なのが不思議。
実はこの辺りにはまだ埋もれた巨石・磐座がまだまだあるのではないかと考えてます。
続いては普門寺。

実は岩屋観音からここまで、数kmしか離れてません。
ついに雨が降り始めました。

遠くで雷が鳴ってるのも聞こえます。
きゅうり塚???

調べてみると、加持祈祷で悪いトコを持参したキュウリの中に封じてくれるんだとか。

何故キュウリなのかは不明。ちょっとシュール。
普門寺はこの辺では相当な真言宗の古刹で、秋の紅葉でひじょうに有名・・・・・・標高が低いんでまだ真っ青ですけど。
とても洒落た切り絵の御朱印にも紅葉カラーがあったりします。
シーズン直前の平日の寺は閑散としてました。
あと2週間後なら、もぉ人だらけだったでしょうね。
いや、ココもホントは裏山に広がる「普門寺旧境内跡地」ってのを考えてたんです。
恐らくは古い岩石祭祀の後が寺に発展したと思われるトコで、これが巨石ゴロゴロなんですわ。

でも、この雨だと仕方ないっすね。滑ってコケたり雷とか落ちたらシャレになりませんし。
ナゼかこの数枚だけが見事に紅葉してました。
この辺から浜名湖西岸の一帯は、実はまだ知られて無い磐座があるのではないかと睨んでます。

今後の課題ですね。
雨が激しくなる一方なんで、取り敢えずはお昼、そりゃ~この辺に来たら当然コレ、ってなカンジで浜名湖沿いの鰻屋に。
余り事前リサーチしてなかったんで、取り敢えず道路沿いのここで良いや!って勢いでGO!
ナカナカ良い店構えですやん。

こりゃぁ期待できるかも。
この天気にも拘らず、店内はお客さんで一杯。

ますます期待度アップ。
何か焼き方には特に拘ってるって書いてあります。
出て参りました。

朝シッカリ食べたんで、今回は特上ではなく上。
最初のヴィジュアルのインパクトって大事ですよね。

これはかなり期待できそう。
あくまで個人的な感想ですけど、ココの鰻はこれまで食べた鰻屋では掛け値なしに三本の指に入ります。

ムッチャ美味い!マジ絶品!
創業はそんなに古くないし、炭火でもないですけど、ココはかなり強力にオススメです。

歴史と伝統にアグラ掻いてる店は、ちょっとこぉゆう店を勉強した方が良い。
大・満・足♪
リンクしてます。
雨もだいぶ上がって来ました。
走ってる途中で何となく気になってた店に、土産買いに立ち寄ってみることにします。
「長坂養蜂場」って、かなり有名なお店みたいです。しつこくループで流れるテーマソングが耳に残ります。

「はちみつマーガリン」ってのをヨメが気に入ってました。
さらにちょっと戻るようにして寄り道。

これは何と鰻トイレ。
旧・国鉄二俣線、現・天竜浜名湖鉄道の尾奈駅です。
このテのローカル線にしては比較的沢山走ってる方ではないでしょうか。
駅そのものは築堤上の線路にホームがあるだけ。

Wikiで見るとかつては貨物取り扱いがあったみたいなんですが、どこに側線を引き込む余裕があったんでしょうね?
こうして見ると何だかパッとしないただの無人駅ですし・・・・・・
内部も安っぽい化粧板で改装されまくりのドンガラなんですけど・・・・・・
全体的な駅舎の作りは、昭和初期のモダニズムを感じさせる独特の明快な造りが印象的。
実はこうした戦前のモダニズム建築には強く惹かれてます。

「冷たすぎない合理性・機能性」みたいなんが感じられるんですよね。
後は湖岸をダラダラ走って高速に乗り、一路東京へと戻りました。

思えば、直後にカメラをMFTにダウンサイジングしたんで、この旅がフルサイズでの最後の撮影となりました。

そんなんで次回からは4:3のアスペクト比になります。
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