「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2017 信州(初日・後半)

乱橋から北上して到着したのは、白山社大洞権現・・・・・・何だか良く分からんネーミングですけど、権現っちゅうからにはやはり修験の流れをくむのでしょうか?
あややや、さっきのお茶坊様で疲れ果ててるんですけど・・・・・・
予想外の山道に息が上がった頃、ようやく到着。

疲れました~。
うぁ!?こ、これは・・・・・・
何と!見事な懸崖造ぢゃあ~りま温泉!脚の高さも2間近くあります。

恐らく配置や建物の雰囲気からして神楽殿なんでしょうが、これは全くノーマークでした。

これだけの物件なのに前面に藪が生い茂って、まったく眺望が効かなくなってるのが残念至極。
拝殿も奥の方はこのように懸崖造。

慌てて日本の懸崖造りのバイブルとも言えるサイト・「日本の懸造り」をサーチしましたが、何とそこにも紹介されてない未知の懸崖造りでした。
この辺にしては珍しい巨石磐座系ですし、これは嬉しい発見です。
賽銭箱の位置が明らかにおかしいっすよね?身長3mくらいないとムリですもん(笑)。

ほとんど嫌がらせに近いかも。
そぉいやこの辺の神社の神楽殿はみんなこんな風に藁葺きで屋根裏が丸見えになってます。
いや~、白山社大洞権現、ノーマークだっただけにインパクトあります。

何てーか、インターネットの普及でそこに実際に行かなくても精緻な情報の得られる時代になりましたが、それでもまだまだ知られてないスポットってあるんだな~、って思いました。
ロケーション的にも絶好だったんですが、唯一困ったことが・・・・・・
・・・・・・それは蚊柱が立つくらいの藪蚊の大群に襲撃されたこと。藪蚊でこれは無いわぁ~!

虫除けスプレー掛けたりジェル塗ったりしようが久しぶりの獲物だったのか全然意味なし。

這う這うの体で逃げました。
続いてはさらにちょっと北上して刈谷沢神明宮・・・・・・って、ココはまぁ懸崖造りって事前に知ってましたけど。

松本北方は懸崖造りの隠れた宝庫だったワケっすな。
高さはありませんけど、自然木をそのままの形に活かした素朴な作りが見事です。
そいでもってやっぱし神楽殿だったりします。

神楽殿は懸崖造りで建てるべし、みたいな決まりでもあるんでしょうかねぇ。
ちなみにここはかなり大きな神社で社務所等もシッカリしてます。
しっかし、この神社でもっと分からないのは、これ。
これもある種の舞台なんだとは思いますが・・・・・・
内部はそんなに広くありません。

餅撒きでもやるためのステージなのかな?
拝殿も入口方向からするとヘンな方角向いてます。
鳥居や広い参道は画面左の方にあるんですよ。
どの建物も一見して驚くようなトリッキーさは無いんですけど、良く見て行くとみんなビミョーに変わってます。
そんなこんなでもう一枚。筋交いの入り方が珍しい。

1日で未知の懸崖造りに何件も遭遇なんて、こんなこと一生にそう何度もないと思います。

おれってケッコーやるやんけ!ってちょっと悦に入ってしまいそう(笑)。
続いては坂北の町外れの大切通し・小切通しへ。

大分陽が傾いてまいりました。
江戸時代に手作業でコツコツと拵えられたものだそうです。
こんなカンジなんでどんな山の中かと思われるかもしれませんが、結構クルマが通り過ぎて行きます。

左右の壁の跡を見ると勾配緩和のためか、元のルートよりさらに1mほど掘り下げられてることが分かります。
岩の上には奉納された石仏が多数。
続いてはそのちょっと先の小切通し。
実際、ちょっと小さい。

向こうに口を開けてるのは長野自動車道のアンダーパス。
鑿跡も荒々しく、当時の人々の街道整備に対する執念が伺えます・・・・・・などと呑気にしてる場合ではありません。ますます陽が傾いてきました。。
・・・・・・ってなワケで差切峡~山清路を越え、犀川沿いに走りまくって生坂村営「やまなみ荘」に到着。

温泉かと思ったらちゃうんですよ、ココ。
何と片隅には懐かしのナショナル「ランディオーネ」。ロードマンに対抗して出された普及品ドロップハンドルスポーツ車でした。

ディレイラーのレバーからすると末期のものですね。
ロビーの壁面一杯に飾られた地元の小中学生の習字。

これを飾ってどうしたいんでしょうか?(笑)。
公営施設だけあって、簡素ながらも綺麗に整備されてますね。
・・・・・・「いくさか」だったんですね。

ズーッと「なまさか」って思い込んぢゃってました。ちなみにこの村、移住者の積極誘致で有名です。
こぉゆう千代紙細工みたいなのって、田舎に行くと必ずありますよね。

地元老人会とかで教室でもやるんでしょうか。
部屋はかなり豪華。

ツインベッドの寝室。
6畳の和室。
サンルームもシッカリあります。

普段泊まってる宿の部屋からするとかなりハイグレードかも。

・・・・・・でも、こんな設備求めてお客さん来るんでしょうかね?おらぁ鄙びた和室で充分なんだけどな~。
なのに山越えルートで酔ったのかちょっとご機嫌ナナメ。

風呂もぶっちゃけ単なる健康ランドっぽいモノで残念でした。
到着が遅かったのですぐに夕食。
丁寧なお品書き。
食前酒は杏子酒・・・・・・もちょっと欲しい(笑)。
信州サーモンの酢味噌和え。
ローストビーフとインゲンの胡麻和え。
かあさん豆腐とイクラ・・・・・・って、「かあさん豆腐」って何やねんな?サイバラと関係あるんでしょうか?(笑)
何故か唐突かつアヴァンギャルドに焼き餃子。チャンと焼きたての熱々だったりするのが却ってコワいかも(笑)。

ここの名物なんだそうです。
急にノーマルに戻って茶碗蒸し。
これまたオーセンティックな鮪・鯛・烏賊の造り三種盛り。
アサリの吸い物。
テンション、依然低し(笑)。

ちなみに背後に見える掛軸は信州の宿のお約束、「信濃之國」・・・・・・信濃乃國は十州に 境連ぬる国にして 聳ゆる山はいや高く 流るる川はいや遠し、っちゅうアレ。
川魚の唐揚げと天麩羅盛り合わせ。

唐揚げも宿の名物みたいですが、彩り含め「取って付けた感」が溢れてますね。
姉妹都市の提携でもしてるのか、標津町産鰈の煮付。
信州牛の和風ステーキ・・・・・・ってもぉハラ一杯で苦しい。
漬物で終わりかと思ったら・・・・・・
手打蕎麦。

これはかなり美味かったです。
ツユはもちょっと力強くても良かったかな?
そいでもってデザート。

一品一品がそれぞれたいへん美味しかったですが、何とも建て付けが変わってるメニューではありました。
これは満腹+酔っ払った状態です(笑)。

私で苦しいと感じるんですから、ヨメはもぉダウン寸前なくらいにおなか一杯。
部屋に戻って間もなく、ビックリするくらいの大雨になりました・・・・・・まぁ夕立だとは思うんですが。

ちょっと明日の天気が不安なものの、一日かなり走りまくったんで早目に寝ることにします。

明日は一旦南下してから北をグルッと回る予定です。
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