「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2017 福島(三日目・前半)

翌朝、もぉ完全にルーティーンになっちゃってる単焦点散歩にGO!

最近は50mmではなく35mm持ってくことが増えました。撒き餌の50mmって最短撮影距離が意外に長くて寄れないのと、撮影倍率が何だかパッとしないんですよね。
何てーか、最早旅館業より日帰り立ち寄り湯の方が本業になっちゃってる感じですねぇ。
恐らくは団体客相手に景気の良かった時代もあるのかな?ってな外観。

駅から歩いて3分の好立地を、もっと活かそうと思えば活かせる気がするのですが・・・・・・。
そこがちょっと残念かも。
「マー君」という名の犬。一生懸命尻尾振ってます。

旅館で飼われてる犬ってホントに大人しくて人懐こいのが多い。
まだ、秋には少し早いみたいです。

線路沿いに離れた温泉街の中心地の方に歩いてくことにします。
磐梯熱海の廃墟といえばココでんなぁ~!の有名物件である「河鹿荘」。

カエルのロゴが可愛いんですが・・・・・・

・・・・・・2010年の暮れ、遊び半分の肝試しで入った連中がガチで自殺者の死体を発見して大騒ぎになってます。
う~む、頑張って盛り上げようとする気持ちは分からなくもないんですが、地味ですよね。

いっそ河鹿荘を観光肝試しスポットに整備した方が良い。
五百川を渡ります。
温泉街ったって、団体向けのデカいマンションみたいなのが建ち並ぶだけでいささか味気ない印象。
最近どこにでもある足湯。

こんなん作れば作るほどチャンと泊まって温泉入ってくれるお客さんは減ると思うんですけど・・・・・・。
何てーか、顧客のニーズってのをいっちゃん分かってないのは温泉地の方だったりして。
安っぽい仕掛けよりも「本物感」が求められる時代なのに。
結果、どこに泊まっても金太郎飴のように没個性で何も記憶に残らない施設が氾濫するワケです。
磐梯熱海はその名の通り、本家・熱海のエピゴーネンなのかも知れません。
異様に分厚いトンカツでこの辺では有名な「うえの」。

時間が合えば行こうかと思ってたのでやや心残り。
白御飯が自慢だったらどうしよう?(笑)
共同浴場もありますが、入口付近には何か全く似合わない「泳ぐシロクマ」のペインティングがされてます。
若いアーティストに協力してもらって云々、とありますね。

大友良英や非常階段乗せてノイズ電車を走らせた飯坂温泉といい、福島はどこもちょとキワモノに走ってる気が・・・・・・。
却って糸が切れそうやで、これ(笑)。
宿の近くまで戻って来ました。遠くに駅構内が見えます。

磐越西線も何とも中途半端な電化のまま、巨大なローカル線となっちゃいましたね。
部屋に戻るととっくに起きてました。
全く読めなきゃ意味も分からんです、ハイ。

漢籍の素養ってあったら、今の時代楽しいと思います。
何はともあれ朝食の時間です。

今日もかなり走るので早目に勃たないと、もとい発たないと。
朝食はバイキング。

クオリティ的には・・・・・・それは言わない約束でしょ!おとっつぁん(笑)。
サバの塩焼きに玉子焼、蒟蒻の炒り煮、右は漬物と佃煮。
ハムとポテトサラダ。
ホウレン草のお浸しと梨。
サラダ。
ほいでもって味噌汁。
ぜ~んぶセルフサービスなのは気楽ですよね。

奥に海苔と納豆も見えます。
ヨメは実はバイキングの方が好きだったりします。

たしかにフツーに旅館の朝食ってすんげぇボリューム多いですから、女性にはいささかしんどい。
窓の外を昨日見た黒猫が通りました。
楽勝で完食。

朝ご飯ってこれくらいでも充分過ぎる気がします。
赤い屋根って会津ではひじょうに良く見掛けますね。
妙に遠近感の効いた建物やな~、と思ったら実際奥に向かって細くなってます。
昨日入った風呂。

ベランダ部分も露天風呂にしちゃえば絶対もっと楽しい。
ネコにしては珍しい面長の顔。

「たまこ」って名前だそうです。
「紅葉館きらくや」・・・・・・ちょっと一部辛辣な書き方もしましたが、観光拠点としての足掛かりの良さや標準的な設備、明快で圧倒的な低料金等、特性を理解して行けばかなり使える良い宿のように思いました。
一旦二本松まで北上してやって来たのがココ、鈴石神社。
う~ん、社殿自体は何てことないフツーの田舎の神社です。
その名の由来となった「鈴石」を探すのですが、境内には見当たりません。
何と、道路を挟んでちょっと離れたところにありました。
鈴、っちゃ鈴に見えなくもないような・・・・・・。
大きさはこんな感じ。

あるいは昔は真っ二つには割れてなくて、本当に鈴口みたいに割れ目が途中までだったのかも。
チャンと柵で囲われているのが、これが一般的な巨石と異なり大切にされてる証拠。
周囲には沢山柴栗が落ちています。

ちなみに拾って持って帰って食べてみたら、特に虫に食われてもおらず美味しかったです。
あ~、村自体も昔は鈴石村だったんですねぇ。

義民、っちゅうくらいだから佐倉宗吾郎みたいなもんでしょうか。
どうやら名主の長年に亘る非道を訴え出たようです。
そこから少し行ったところにある「亀石」。

猛烈に雑草が生い茂って近付けません。
刈り入れの時期はもうすぐです。
名無しの巨石。

ナカナカの存在感なのに何故か無名。
そこから脇を見上げると庚申塚。

間違いなく元は磐座だったような気がします。
こんなに小さいのにチャンと名前があります・・・・・・「金玉石」(笑)。
庚申塚の方に上がってみることにします。

いや~、こんなスゴいのが無名とは。
それにしても今日も藪蚊は元気だな、っと。
読むと周辺には数え切れないほどの巨石が点在してるみたいです。
郡山まで下って鹿島大神宮にやってきました。
想像以上に立派な神社なのにビックリ。
杉の巨木に囲まれた薄暗い境内を上がって行きます。
拝殿自体はまぁ特筆することはありませんが・・・・・・
その背後の御神体であるこれが目的。
国の天然記念物にも指定されてる有名なペグマタイト岩脈です。
ペグマタイトってぢゃぁ何どいや!?っちゅうと、私も良く分からないんですが、要するにゆっくり冷えて結晶が大きくなった火成岩のようです。
拝殿の裏全体が巨大なペグマタイト鉱床になっています。
こうして見ると苔生えててあまり綺麗に見えませんが、近付いて断面等を見ると真っ白で透明感がありました。
ここは撮影したかったなぁ~・・・・・・。
ちなみにペグマタイトが鉱山として採掘されることなくそのまま残ってるのは珍しいとかナントカ、説明書きにありました。
そぉいや数年前に訪れた中津川の苗木地区も一大ペグマタイト鉱床として有名です。
おみくじは結構マメに引く方かも。

大吉でした。
ともあれ鹿島大神宮、巨石・磐座好きなら基本の外せないスポットでしょう。
続いてやって来たのは高柴デコ屋敷。

素朴な張子人形を作る家が何軒か固まったトコで、今は団体客も来る観光スポットになってます。
ズラッと並んだ柱時計に寺山修司の「田園に死す」のシーンを想い出しました。
一番大きなのがこの「彦治民芸」。
ちなみに「デコ」とは「木偶」のコト。

これが「傀儡屋敷」とかだったらちょとホラーだったでしょうね。
あ、これは艶笑系いやげものでした。
何せ一個いっこ手作りの手工芸品なんでお値段はどれもそれなりにします。
圧巻の店内。
ほいでもってこの人が店主の十代目だったかの彦治さん。

説明によると現在の三春駒はこの家がオリジナルらしい。
さて、彦治民芸といえば絶対に見るべき別館があります。

その中身があまりにコテコテだったんで、別に1ページ拵えてみました。
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