2016 磐城〜会津(初日・前半) |
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ここは阿武隈の高原地帯。
有名なあぶくま洞のやや北にある冷水鍾乳洞の上の方、仙台平というカルスト台地です。 |
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朝も早よからクルマ走らせてやって来たのに、残念ながらも一つ天気がパッとしません。 |
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オマケに寝不足でちょとご機嫌ナナメだったりして。 |
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しかしこの寂れっぷりは個人的にはとても気に入りました。
だって、何もない草地に小さな展望台があるだけっちゅう究極のシンプルさ。 |
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遠くに見えるのが阿武隈の最高峰・大滝根山。
あの中腹に向かいます。 |
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意外にすぐ到着。
呆れるほど広い駐車場が草茫々になって広がっています。 |
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こここそが一部でチョー有名な「あぶくま高原ホテル」跡です。 |
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よくもこんな山の中にこんなに大きいの建てたよなぁ〜、って呆れるほどのバブル物件。 |
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現役時代は「大越健康ランド」という日帰り温泉施設まで併設し、結婚式場やバンケットも備えた本格的なホテルでした。 |
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しかし、余りのアクセスの悪さから客足はすぐに遠のき、2000年代初めにはあえなく廃業となりました。
ここは巨大なバンケット。町の人口が全部入りそう(笑)。 |
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DQNの格好の餌食となったのが良く分かります。
ホント、ヤンキーとDQNはみんなフクイチに送って強制労働させたい。 |
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こちらは畳敷きの大広間。 |
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脱衣場だったかな? |
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健康ランドを名乗っていただけあって浴室も広大。 |
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時代を感じさせるレジが転がっています。 |
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何だか寂しい数字が並んでいました。
ふるさと創生とかの空疎な言葉に踊らされて、日本の各地で同じような愚行が繰り広げられた時代です。 |
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屋上もこの通り、滅茶苦茶に破壊されまくり。 |
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結婚式の記念撮影するスタジオだと思われます。
一体全体、何組くらいのカップルが挙式したんでしょう? |
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奥にも広がる駐車場は激しく崩壊していました。
恐らくは東日本大震災の影響でしょう。 |
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たしか震災直後はこの辺も避難指示区域になってたのではなかったのかな?
今は放射線量も下がって特に問題ないようですが。 |
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ちょっと離れたところにある藁ぶき屋根の建物は何に使ってたモノか良く分かりません。 |
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安物のカシオトーンが転がっていました。 |
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おいおい〜、誰か住んでたのかよぉ〜。 |
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建物はこうしてあちこちに残ってるのはナカナカなんですが・・・・・・ |
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どうも全体的に安普請な印象。 |
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ん!?何だこりゃ!? |
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あ〜、これが噂のチャペルですか。 |
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ま〜、ここも激しく破壊されてますね。
そりゃぁたしかに森の中のチャペルで結婚式、若い二人にはロマンチックかも知れません。 |
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でも、ここに辿り着くには離合もままならない狭い山道をウネウネと走って来なけりゃならないんですよ。 |
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オマケに標高は800m近くあって、もちろん冬ともなれば道はバキバキに凍結します。 |
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ビジネスプランとしてハナッから無理ありまくりなんですが、そんなんでもワケの分からん勢いだけでみんな突き進んだ時代でした。 |
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純朴だけど欲の皮はキッチリ張った地元の人たちは、コンサルタントとやらの甘言にコロッと乗せられたんでしょうね。 |
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大越町自体が今は消滅して田村市に編入されちゃってます。
分かりにくいですが、右下辺りにある欠入ノ湯(欠入駒ヶ鼻鉱泉)は行き損ねたことを今でもものすごく後悔してる温泉の一つです。10年くらい前に廃業しました。 |
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石組みからは藤が伸びて美しい花を咲かせていました。
さらに都路方向に北上して行きます。 |
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そうしてやって来たのが見ての通り磯前神社。 |
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立派な由来書きが立てられています。 |
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東北地方には比較的少ない懸崖造りの拝殿が石灰岩の岸壁にチョコンとへばり付いてるのが見えました。 |
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隣には如何にも田舎造りな観音堂。 |
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それにしても小さい。
長野のぶらん堂よりまだ小さい印象。 |
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洞内に上がるには下を潜り抜けて行かなくてはなりません。
これがまたメチャクチャ狭い。デブだと詰まること必至。 |
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ようやっと上に上がりました。
建物自体は一間四方くらい。廊下を足してもぶっちゃけコールマンのファミリーテントより狭い(笑)。 |
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お〜!結構上から見ると高いなぁ〜! |
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この奥が小規模な鍾乳洞になっていて、どうやら御神体は洞窟そのものなのかも知れません。 |
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鍾乳洞を神聖視してその前に御堂を立てる例は、赤見弁財天や出流山満願寺なんかと同じですね。 |
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そのまま一気に西進して会津若松までやって来ました。
早目のお昼にしようとやって来たのはまるで店に見えないココ。最初気付かずに通り過ぎてしまいました。 |
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会津の爆盛り系としてその名を馳せる「けいざん食堂」です。 |
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看板メニューの味噌タンメンを注文。 |
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「普通で良いですか?」と訊かれ、ヤバそうな気がしてその言葉に従うことにしました。 |
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正解!(笑)
通常の店の大盛りの1.5倍は軽くあります。 |
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呆然っちゅうか、ニガ笑いっちゅうか・・・・・・(笑)。 |
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これでしかし600円は安過ぎかも。他のメニューもとても良心的な価格。
こんなんで利益出るんでしょうか? |
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外観だけでなく、店内もレトロ感炸裂。
後から入って来たお客さんも大半は味噌タンメンを注文してました。 |
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ようやっと完食一歩手前まできました・・・・・・半分近く手伝いましたけど。 |
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超満腹で店を出ます。
それにしても汚ねぇ暖簾だなぁ〜。 |
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スッカリ晴れ上がった中、狭い山道を上がって背炙山に到着。 |
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理由は良く分からないんですが、何年も前から背炙山は気になっていました。 |
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しかし、どうにもコースに上手く組み込めず未訪のままだったのです。 |
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かつてここはロープウェーが下から通じる一大観光地でした。
また、スキー場もあって昭和40年代くらいまでは大いに賑わったそうです。 |
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しかし、あまりに市内から至近過ぎたことも災いしてか、段々と客足は遠のきスキー場もロープウェーも廃止されてしまったのでした。 |
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悄然と残るリフトの巨大な台座がかつての賑わいを物語ります。 |
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今はもう誰もいません。 |
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磐梯山と猪苗代湖を望む風光明媚なトコなんですけどね。 |
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ちなみにリフトは搬器は撤去されたものの、ワイヤーはそのまま残り、かつてはゲレンデだったとは俄かに信じられないほどに成長した木々の中に消えて行ってます。 |
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・・・・・・ま、こんな風に見えます(笑)。 |
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もちろん、この景色と天気なんで頑張って撮りました。 |
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磐梯山は霞んでますね〜。 |
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今のスキー場のリフトと違い、何だか鉱山の索道みたいです。 |
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恐らくはスキー場があった頃のゲレンデ食堂の廃墟。 |
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上は展望台になってたようですが、階段が崩れて登れませんでした。 |
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山躑躅が満開です。 |
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近くには無料のキャンプ場もありますが、そこも人っ子一人いませんでした。 |
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少し離れて風力発電の風車が何基も立っています。 |
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足許まで行ってみたく、林道を行きます。 |
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ところが意外に警備は厳重、どうしても近寄れません。 |
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仕方ないので、まだちょっと早いですが今夜の宿に向かうことにします。 |
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