「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2015 群馬〜埼玉(初日後半)

再び下仁田から上信越道に乗って東京方面に向かい、僅か二区間で降りてやって来たのはココ。

一軒宿の猪ノ田温泉「久恵屋旅館」。
以前から気になってた鉱泉で、立ち寄ってみることにします。
休日ってこともあって意外なまでに混み合っていました。
男女別のさほど特筆することもない浴室には、ややアルカリを感じさせる湯が湛えられてました。

ちょっとしかし循環させ過ぎかな?
館内はかなり立派で、侘しい鉱泉宿のイメージは全くありません。

調度類も上品な印象。
泊まり掛けゴルフ等でかなりお客さんはいるようです。
侘び寂びだけを求める人にはイマイチかも知れませんが、それでも廃業して無くなってしまうよりは千倍マシだと私は思います。
こういった冷鉱泉で頑張ってるのを見ると嬉しくなりますね。
・・・・・・で、今夜の宿である湯端温泉に到着。

ここは何と、一度廃業した冷鉱泉が復活したというまことに稀有な例です。
離れになった浴室は表通りに面しています。
手続き済ますのももどかしく何はともあれ、まずは入湯。

こっちは館内にある成分が薄い方(?)の浴室。
最近は温泉中心の行程を組むのは減りましたけど、それでも脱ぐのは超早い(笑)。
この湯端温泉、いろいろユニークな点はあるのですが、2つの浴室があって濃口と薄口に分かれてるのがまず面白い。どちらも貸切で時間指定で入ります。

また、濃い方は湧出量の関係で、土日祝日のみの営業になってます。
浴室内部。
4人も入れば一杯の小さな湯船があるだけのシンプルな浴室。
あ〜、ちょっとこりゃ修正。
湯はほんの僅かに濁り、若干黄褐色かな?という程度。
こちらも大修正。

お湯は鉱泉の常で、源泉掛け流しなどと言う贅沢なモノではありません。
ポリタンに入った源泉。

「お肌につけてください」とありました。
外はどうなってるんかな?
特に露天風呂があるワケでもなく、単なる「涼み処」といった感じです。
簾が張り巡らされてるのでそんなに眺望は利きません。
・・・・・・まぁ、見てもただ草深い里山が見えるだけなんですけど。
ちょっとポーズを取ってみました。
成分分析表が素っ気ないのは鉱泉らしくて良い感じ。
古典的ジャパネスクな鉱泉宿のコンテクストを現代的に解釈した、とでも言うとホメ過ぎでしょうか?
窓の向こうがフロントでご主人の姿が見えます。

これまたユニークなことに、この宿、素泊まりのみです。
ロビーの外も浴室と同様のウッドデッキになっています。
向きも同じなので見えるのは里山の風景。

初夏の頃ともなると蛍が出るそうですが。
素泊まりってコトで、夕食は吉井の町に出掛けました。
御主人に教えてもらった圓松庵という店に入りました。
私が頼んだのはこれ。

上州カツ丼のセット。
サラダも付いてます。
ヨメが頼んだのは鶏飯のセット。
女性にはちょっとボリューミーだったかも。
手伝ったりしながら完食。

町ナカまでは結構遠く、クルマだと飲んで帰るワケにも行かないので、これは湯端温泉の今後の課題と申せましょう。
予想外に道が混んでて、戻るともう一つの湯の入湯時間が迫ってました。
最初に挙げた、離れになった方の浴室です。
食べたばっかしでおなかが出てるのを気にしてます。
浴室全景。

新しい造りですが、古典的な湯屋を再現しようとした努力の跡が伺えます。
それほど熱くもなく、適温で安心。
ぶっちゃけこちらの方が成分的には薄いように感じました。
多分、こっちの方が源泉の湧出量が少ないんでしょうね。
木の梁に重厚感があります。

あと10年くらいしたらちょうどいい感じになるかな?
この旅館、忌憚なく言うと客室等はかなりチープです。前述のとおり食事提供もなく、ほとんどセルフサービスだったりもします。
しかし、一度は廃れた鉱泉宿を何とか復活させてやろうって意気込みが、随所から伝わってきます。

その心意気がいいですね。
外との出入口にあるマジックテープで留めるっちゅう変わった網戸は最初に入った方もそうでした。

そんなに虫、多いんかな?
ともあれこれで素泊まり3,500円から。個人的には強くオススメしたいです。

・・・・・・と、後半は殆ど服着てない写真ばっかしでした。まぁ、それ以外も一日中脱いだり着たりでおつかれさん。

明日はさらに東京に戻るように埼玉方面に抜けます。
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