「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2010 那須・塩原(二日目後半)

山で足止め喰らった影響でけっこう遅くなってしまいました。

昨日と同じく何でもいいや~、と最初に目に付いた蕎麦屋に入ることにします。
店の名前の通り、前には石の天水桶。

中ではメダカがウジャウジャ泳いでいました。
お値段的にはそこそこしますが、これはかなり期待できそうな雰囲気です。
何てーか、困ったときの天ザル頼み、って気がしますな(笑)。
いつでも思うのですが、こぉゆう店って蕎麦ツユが少なすぎる。

江戸っ子はそんなドップリ浸けねぇんだよ!と怒られそうですけど・・・・・・。
!!

こりゃマジ美味い!!
やっぱ蕎麦は蕎麦自体が美味くないとね!

アッと言う間に完食しました。
こんな風に何気なく立ち寄って美味いのが一番です。
そのままさらに下って以前から気になってた「金乃湯」へ。

湯治場を名乗ってるところに好感が持てます。
しかし、ナビの指し示したところはただの酪農を営む家でした・・・・・・。
おかしいな~、とちょっと引き返して林の奥まったところにようやく発見。

まったく民家然とした外観です。ワンボックスはおそらく送迎用のものでしょう。
薄暗い玄関付近の様子。
いかにも湯治場っぽい時間別の料金体系になっています。

隅っこには「62年4月オープン時の料金です」とのキャプション・・・・・・ってコトは今は値上がりしてるとか?(笑)
・・・・・・それは杞憂でした。ともあれ、案外歴史の新しい湯治場であることが分かります。

ガランとした更衣室の内部。
ナカナカ達筆な注意書き。

「湯舟の湯を汲み出すな」は鉱泉系でよく見かけるものです。なるほど良心的な値段でやってる以上、ムダは避けねばなりませんもんね。
それにしても殺風景に近いくらい何も無いです。
浴室は、男女別でどちらもほぼ同じ広さになっており、これまた簡素とゆうよりは殺風景。

いかにも鉱泉らしい色の湯。
外は牧草地らしき広大な草っ原になっています。
他にお客さんもいないので、女湯の方も撮らせていただきました。

・・・・・・ってーか、最初から断って一緒に入ればよかった。
いや、てっきり近郷の方々が何人か入ってるものと思って、入るときに確認しなかったのです。
それにしても今回はチョキばっかしですな(笑)。
ま、あまりユックリもしてられませんのでそろそろ上がることにします。
炭酸鉄泉系は乾くとガビガビになるので、勿体ないけど洗い流します。
あ、ちょとブレてしまった・・・・・・写真に収まるときは動かない、ってガキの頃教わらんかったんかい!?。
女湯の方の脱衣場も同じく殺風景ですね。

男女同じ広さで余分な装飾性のない浴室、ということからもわりと近年にできたことが伺われます。
窓を開けても単に伸びた笹の薮が見えるだけ。

歴史の浅い温泉で、ここまで観光やアメニティを排しているケースはかなり珍しいと思います。
廊下の端から浴室方向を望む。
湯たんぽ無料サービス、ってーのはかなりユニークかも。

やはり立派な療養泉なのです、ここは。
極めて簡素な部屋。

洗濯ロープがなんとも侘しい。昔住んでた下宿を思い出しました。

お客さんはそれなりにあるのか、TVや暖房器具はけっこう新しいものが置かれてあります。
ちなみに隣の部屋にはベッドが置いてあって、老人が寝ていました。

ここの家の人なのか、それとも超長期の湯治客なのかは不明です。
玄関前にて。

看板と自動販売機がなければまるで民家です。
荒地の中に忽然と現れる「金乃湯」・・・・・・シュールともいえる印象を残す不思議な場所でした。
さらに下って、これまた以前からマークが気になってた「丸山鉱泉」に到着・・・・・・ってアータ、こりゃ完全に更地やんか!
富士フィルムの陳列台の残骸が片隅に転がっています。業務用冷蔵庫の残骸なんかもありました。

どうやら場所的に間違いなさそうです。
ちょっと手前の家と思った建物、よく見ると屋根に空気抜きがあります。

左隅にはボイラー用の重油タンクも見えますし、カタチ的にどう見ても男女別の浴室のように思えます。
さらにその隣に半ば雑草に埋もれてるのは客室のようにも見える。

ただ、まったくどちらも放置されてる雰囲気ではなく、たまに草取りとかやってるようなので、オーナーは近くに住んでるんでしょう。
この廃墟物件がおそらく丸山鉱泉跡だろう、ってことで自分を納得させて、あとは一路東京に戻りました。

・・・・・・ちょっと最後が尻切れトンボな感じになってしまいましたね。

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