「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2007 茨城(初日 鹿島鉄道)

1月3日、

徒歩の野宿に出かけるのと、新しいテントを試すのと、鹿島鉄道が無くなると聞いたのとで、石岡に出かけました。
鹿島鉄道自体は7〜8年前、一部分だけ乗ったことがあるのですが、起点に来るのは初めて。
「平凡な非電化地方私鉄」の風景が珍しくなってしまった昨今。
けっこうたくさん走ってますね。
進化の止まった風景がそこかしこにあります。
路線は霞ヶ浦に沿うようにして鉾田まで30km近くあります。
何だか妙に余白が多い看板。
それでもディーゼルが到着すると疎らな人が降りてきました。
石岡自体も何となく寂れた印象の町です。

駅前デパートはつぶれてました。
右が常磐線、左が鹿島鉄道。

間の空地がこの鉄道の往年の繁栄を物語ります。
跨線橋から見た構内全景。
モノクロの風景の中でクリームと朱色のツートンが点景になってます。
・・・・・・ああ、なんて歩きづらい道なんだ(笑)。
さて、最初の駅「石岡南台」。
屋根だけの「東田中」。
「玉里」。

ここまでの区間列車はけっこう出てます。
変わった踏切。
まるで自転車置場なだけの「新高浜」。
変わった縦書きの時刻表。
これまた殺伐として埃っぽい国道沿いの「四箇村」
道路を外れて霞ヶ浦に向って下って行きます。

途中で見かけた崩れ落ちた神社。
レンコン畑が広がる中を行くと・・・・・・
沿線最大の中間駅・・・・・・
「常陸小川」に到着。
昔の駅舎から移植したのか、古い看板。
貼り紙だらけ。
半分くらいの列車はこの駅止まり。
貨物側線に留置されたディーゼル機関車。

何か犬みたいな面構え。
交換設備に加え、側線や留置線もソックリ残ってます。
貨物上屋もそのまま。

このトタンの風合いは渋いですね。
そうこうする内に列車交換。

でも目立つのは鉄道マニアばっか。
スプリングポイントの転轍表示器。

これも昔はよく見かけたんですけどね。
これまた殺風景な「小川高校下」。
霞ヶ浦の湖岸を行きます。

防波堤ができるまでは波打ち際に線路があったと思われます。
大谷石で組まれた荒荷の積込口らしき施設。
平坦な「桃浦」駅。

レイアウトみたい。
古風な詰所が倒れかけながら現存。
駅舎は山小屋風のもの。
駅までの道の開設記念碑。

鉄道が通ったときはすごいお祝いやったんでしょうね〜。
湖岸を離れちょっと山の中に分け入った雰囲気の「八木蒔」。
ヌッという感じで列車がやってきました。
再び湖岸に出て「浜」。元々は対向設備もあった大きな駅の雰囲気。

なくなることを聞いてやってきたのでしょうか、ジーチャンが孫連れてやってきました。
駅前広場もロータリーがあったりして広い。
休憩してると朝、石岡で見たディーゼルがやってきました。
間もなく日本最古と言われる気動車もやってきました。
集落の中を行くと・・・・・・
古い光景がそこかしこにあります。
ホーロー看板とか、
古い商家とか、
その突き当たりに「玉造町」。常陸小川に次いで大きな駅です。

だだっ広い駅前広場がかつての繁栄の証です。
鉄工所みたいな貨物上屋。
すべての光景が古い時代を残してますね。
硬券のゴム印。

今時残ってるなんて、何ちゅう物持ちのよさ!
道に迷ったりもしながら「榎本」到着。
昨年まではこの駅にまで自衛隊のジェット燃料を運ぶ貨物列車がありました。
そのオカゲで経営が成り立ってた、と。

画面後方が燃料施設の跡。
寒くなってきたので服を着込みます。
とんでもない荒地を上がったところに・・・・・・
「借宿前」。

ほとんど秘境駅やで。
暮れなずむ中、大きく線路から外れてしまいました。
かなりもうヘトヘトになりながら「巴川」到着。
実際にはほとんどもう真っ暗。

一面の荒地は元々貨物側線でもあったのでしょう。
それが証拠に大谷石でできた立派な農業倉庫が2棟。

良く手持ちでこれだけ撮れたモンです。
日の暮れた中、坂戸駅近くの「ほっとパーク鉾田」に立ち寄ります。
風呂は超満員で「だっぺだっぺ」の茨城弁だらけ。
一体何km歩いたのか、ようやく終点の「鉾田」到着。
まだ7時なのに、人影のない駅舎。
水銀灯だけが寂しく光ります。
それにしてもハデな電飾やなぁ〜。
・・・・・・などと感慨に浸ってる場合ではありません。

今夜の寝る場所を確保しなくては!
町はずれの寺の隣に小さな神社があるのが分かったので、その境内にテント設営。

1月の3日に神社の境内で野宿かぁ・・・・・・(笑)。
想像してたよりも広くて快適。
もう疲れ果ててまともに料理する気も起きず、お湯に溶かすだけのインスタントリゾット食べて就寝。

エマジェンシーブランケットは効果絶大、朝まで暖かく眠れました。
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