2002 只見〜魚沼 |
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2002年夏、盆休みに妻子が帰省してすることがないので、再び単独行に出ました。
早朝に家を出て、ひたすら一般道を北上し猪苗代湖の南岸を巻いて会津若松から只見に入っていきます。
まずは西山温泉「老沢旅館」に着きました。 |
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古めかしい木の階段を下ると・・・・・・ |
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何と浴室が神社になっています。源泉が御神体なのです。土俗の香りがプンプンする怪しい空間です。
二つの湯船にはヤケドしそうなほど熱い湯が湛えられています。
ありがたいモノなのはよく分かるけど、でも水道がないのは・・・・・・ |
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横の小川からも熱湯が湧き出しています。 |
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続いて早戸温泉「つるの湯」に着きました。
軽量鉄骨の味も素っ気もない建物です。 |
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温泉縁起が細かく書かれています。 |
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味わい深い旧舘は老朽化のため閉鎖されてしまっていました。 |
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風呂もスッカリ新しくなった小奇麗なものです。 |
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只見は野宿する場所が少ない、と聞いて林道にでも泊まろうと思ってたのですが、玉梨温泉の手前で誰もいない多目的広場を発見!!
税金の無駄遣いに助けられました(笑)。 |
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ずいぶんこのテントにも慣れてきました。
夏はしかし、裾がある分ちょと暑い! |
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・・・・・・で、八町温泉。半地下になった川べりの共同浴場
といっても川をはさんで玉梨温泉と向かい合ってるので、事実上は同じ温泉です。 |
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混浴の内部。いい雰囲気です。 |
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建て替えの寄進者の氏名がずらっと張り出されています。
近くの小さな食料品店で食材を買い込みました。 |
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道具片付けたりしてたら汗かいたので、暗くなった頃にもう一度再訪。 |
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続いて対岸の玉梨温泉共同浴場。
豪雪地帯らしく、屋根が片流れになっています。風通しのガラリが壁についているのは割りと珍しい。 |
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男女別の小さな浴室はコンクリート素塗りの素朴なものです。 |
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ラブホ写真ぢゃないよ!(笑) |
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あまりに何もなく真っ暗でヒマなのでスキットルのウィスキーやらワンカップやら何やら、二日分の酒を全部飲んでベロベロになりました。
ちなみにここまで紹介した温泉でも、つげ義春は「会津の釣り宿」等の色々な作品を描いています。 |
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さて翌日。
一発目は湯倉温泉「鶴亀荘」。湖畔の一軒宿です。 |
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入って右がが客室で |
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左が浴室。変わった作りです。
これも豪雪地帯だからでしょうか? |
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湯は緑がかっています。
露天風呂もあったのですが撮影し忘れました。 |
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すぐ近く、国道沿いの橋立温泉。
入ろうとするとあれ?鍵がかかってる。 |
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横の小窓から覗くと、中は埃っぽく、湯船は乾ききっており、今はもう営業してないようでした。 |
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続いては大塩温泉。道路沿いに数件の民宿と共同浴場が散在しています。 |
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下のノートは、入浴客の入った時間帯を調査するためのもの。
浴用加熱のボイラー代がかさむので、空いてる時間は加熱しないことにしてるようです。 |
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階段を下って浴室。 |
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ここにも貧乏所帯で苦しいんで、外部の客は200円払ってね、との注意書。
当然払います。 |
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浴室は男女別浴で、鉄錆色に染まっていました。
共同浴場はこれくらいボロの方がいいですね。 |
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滝沢温泉に着きました。古めかしい一軒宿で期待が持てます。
・・・・・・がここも廃業!!グニュニュニュ〜ッ! |
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寂しい六十里越を過ぎ、小出の手前の小さな駅で昼ごはん食べて、魚沼丘陵に入りました。
まずは何の変哲もない塩ノ又温泉「湯元荘」に到着。 |
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これまた何の変哲もない浴室。
少し青緑かかった透明な湯でした。 |
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この辺りでは最も大きな松之山温泉に到着。
三つくらいの地区に分かれています。 |
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急に雲行きが怪しくなってきました。 |
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夕立の中、庚申の湯というちょっと離れた地区の露天風呂に入ることにします。
左の小さな窓が料金所です。タコ焼き屋みたい。 |
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ログハウス風の脱衣場。 |
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雨が上がって虹が出ました・・・・・・って見えませんよね。 |
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頸城地方特有の稲架(ハサ)の並ぶ水田風景。
当然、魚沼産コシヒカリなんでしょう。
・・・・・・と呑気なことばっかり言ってられません。今夜の寝ぐらがまだ確保できていない!! |
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結局、グネグネと細い山道を上がってどん詰まりの鷹羽鉱泉まで来てしまいました。看板も何もない民家そのものの外観です。
実は麓の村の神社にテントを張ろうとしたのですが、神社はやはりちょっと怖い・・・・・・。 |
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ところが、ジーサン・バーサン今日はもう遅いので閉めて帰ると言う。
ここはもう旅館はやってなくて、朝、老夫婦が開けに来て、夕方閉めて帰るという変わった営業なのです。 |
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辺りはこのように何もない丘陵地帯のテッペン。はるかかなたに日本海が見えます。周囲に全く人家はありません。
日も暮れてきましたが、正直、暮れたのはむしろ、途方です。
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泣く泣く、宿から少し林道を上がった空地にテントを張りました。やってくるのはアブだけです(笑)。
夜、一人で炭火熾して焼肉してるときは実に寂しかった!!
遠くに上越市の灯りが見えて、それがより一層寂しかった!!
・・・・・・一人旅してて寂しいというのは反則ですが(笑) |
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翌朝、ジーサン・バーサンが来るまでヒマなので周囲を散策します。
ここの鉱泉は天然ガスといっしょに湧き出す硫黄泉を、そのガスで加熱しているのです。これはそのボイラー。
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直径2mはある野ざらしになった大きな貯湯槽。
手を突っ込んでみるとやや熱めの適温でした。 |
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これが源泉。炭酸水のように細かい泡が出ていました。無論、炭酸ガスではなく天然ガスなので火気厳禁です(ちなみにこれは隣の廃屋のもの)。
ちなみに麓の牧村では、石油が未だに湧出しているそうです。詳しくは↓を見てみましょう。
「首長竜の終焉〜日本の油田〜」http://www.os.rim.or.jp/~hira/
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9:00、ようやく軽トラで下からやってきて入れてもらえました。
3人も入れば一杯の小さな浴槽です。変わった男女の仕切りは、元は混浴だったからでしょう。
あとはひたすら国道17号線をタラタラ走って東京に戻りました。 |
----Asylum in Silence----秘湯 露天 混浴から野宿 キャンプ プログレ パンク オルタナ ノイズまで
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