「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
鎖国でGo!!・・・・・・9TH ANNIVERSARYに代えて


実は鎖国にメリットも多いと主張する現代の経済学もある。

 バタバタしてるうちに忘れてたが、サイトを立ち上げてもう丸9年が過ぎた。この間いろいろあって、そんな充分に時間を注ぎ込める状況とは言えなかったものの、まぁそれでも何だかこうして駄文を書き連ねてられるんだからありがたいことではある。なまんだぶなまんだぶ。

 今はもう惰性で続けてる・・・・・・とまで言う気はない。しかしながら当初のテンションやパワー、或いは清新・進取の気風みたいなのが失せて来たのはやはり紛うことなき事実であることは正直に告白しとかなくちゃならないだろう。え!?そんなカッコつけてむつかしく言う必要はない!って!?そう、ひらたく言やぁユルいとは申せ、ちったぁ肩に力も入れてたのがちょっとも入らなくなってきたのだ。
 ともあれそれでここに円熟味でも加われば、飄逸なものとなってこりゃもう言うことないのだろうけど、それも、ない。情けないことだけど、全く以てサッパリ、ない。

 ・・・・・・ってーか、努めてそぉならないようにしてきたのだったな。ハハ、おらぁ含羞の徒なんですよ(笑)。

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 さてさて、たしか5年くらい前、現行のスタイルである極力余分な装飾を排した真っ白なヴィジュアルに変えた辺りからだと思うが、サイトは一種の鎖国政策を取っている。キッカケは余りにくだらないパクリや晒し上げ、なりすましがどうにもこうにも鬱陶しくて我慢ならなくなったからだ。「.htaccess」やらボット回避の記述を仕込んで、先頭ページ以外は簡単に検索エンジンに引っ掛からないようにしたのだった。当然ながらアクセス数は激減した。大体日々1,500、多いとヘタすりゃ2,500くらいあったのがドーンと減ったがちょっと清々した。
 ブログにしたって「拍手」や「いいね」や「ともだち」、「足跡」、或いはトラックバック、ランキング参加等々の各種の機能が備わってるんだけど、全部切ってる。アフィリエイトみたいなバナーなんかも願い下げである。

 もちろん、今でも根絶できたワケではない。どだいネットに於いては望むと望まざるとにかかわらず、拡散は避け得ないコトなのである。つい先日も「温泉de合法露出♪」なるクソしょうもないガラケーサイトになりすましてるのがいる、ってーのが永年お越しいただいてる方からのメールで判明したりもしてる。文章なんかも丹念に探せばきっとパクッてるトコはいくらでも見つかるんだろう。だけど、まぁ半ば諦めの境地であると同時にちょっと捩れた優越感みたいなんもある。だって剽窃者はどこまで行ったって絶対に作者の先を越すことはできないのだから。繰り出された言葉の先を出すことも、新たな画像を出すことも。
 晩年まで手クセの悪かった山崎豊子、田口ランディ、篠原一・・・・・・ドイツもコイツもいっちょまえの作家ヅラしてのうのうとやってるけど、所詮オリジナルは越えられない・・・・・・ん!?井伏鱒二の「黒い雨」はどぉやねん!?って(笑)

 ところで実は、各ページには<Title>やら<Alt>といった説明タグが丹念に仕込んであったりする。そしてこれは今も続けてたりする。今一度、いろいろブロックしてる記述を消せば、間違いなく再びアクセスは数ヶ月以内に激増するんだろう。検索エンジンちゅうのは一体どんなけ頭のいい人が拵えてるのかムチャクチャ巧妙に作られてあって、自然にいろんなページに辿り着く人がじわじわ増えるのが検知できるようになってるみたいなのだ。そうなるとドンドン検索上位に出て来るようになり、来る人がスパイラル的に増えて行く・・・・・・と。

 とまれそれで再びくだらないいたちごっこが始まるワケだ。もぉ考えるだけでウンザリする。あ〜、やだやだ。くわばらくわばら。

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 ネット上の近所付き合いにしたってほとんどない。まぁ、これは決して嫌がってるワケではなくて、そこまで時間を割ける余裕がないからだ。ぶっちゃけ、文章ペチペチ打って、画像を整理してキャプション付けて、そもそものソースデータをバックアップしたりとかなんとかの作業だけで基本、帰宅後の夜の時間は一杯いっぱいなのである。片付けんといかん事務的な作業もあるし、やっぱギターも弾きたいし、最近ではネコと戯れたりもせんならんワケで、ホント、頂くメールへの返信もままならないのが実情だ。

 決してキーボードを打つ速度が遅いってコトはないと思うし、PCの操作にまごついてるワケでもない。むしろヘタすりゃ会社でプレゼン資料作ったりするより遥かに高速に打ちに打ちまくってるくらいだ。なるほど永年HPBの動作の重さにはシビれてたけど、それも悪戦苦闘の末解消された。それでもどうしても今くらいが量的な限界だ。とても近所付き合いにまで手が回らない。睡眠時間削ってまでして続けちゃおれんしね。

 世の中、自分のサイトもガンガン更新し続け、かつ精力的に他サイトとの交流も行われてる方がいらっしゃるが、一体全体どのようにして時間を確保しておられるんだろう?おれには不思議でならない。所謂「ニート」・「自宅警備員」っちゅうんならいざ知らず、ちゃんとお仕事やご家庭をお持ちだったりすると思われる方が、自分ちの庭仕事に精出しつつ近所付き合いもこまめにやっておられるのを見掛けるとホント感心してしまう。

 ・・・・・・って、時間のせいにばかりもしてらんない。

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 実際の近所付き合いにややこしい人が必ず一人や二人存在するのと同様、ネット上の付き合いにも必ずめんどくさい人が湧いてくる。いや、むしろ人格が剥き出しになりがちなネットゆえ、実社会より遥かに多い気がする。そんなんの相手するのに時間を費やすのがどうにも疲れるし、バカらしいのだ。そしてこれは間違いなくアクセス数に対してリニアな関係にある。シカトすりゃエエんだろうけど、放って置くと増長したりするんで、それはそれで厄介である。

 何だか勝手にメール寄越しといて、どれ?と読んでみれば完全な勘違いや早とちりで怒りまくるだけでなく拗ねさえしてる人。「知るかボケ!」と思いつつも、おらぁ根がフラワーなもんだから、その誤解を慎重に言葉を選んで解いてあげたら、今度は何を思い上がってか急に図々しくなったり、馴れ馴れしくなったりする人。テメェこないだの悪口雑言忘れたんかよ!?どの口でウダウダゆうてんだよ!?と言いたいが、忘れてるんだろうな(笑)。
 感情の齟齬を解くには一言謝罪すりゃぁいい、それで全て水に流せて人は友好的になれる、と本気で思ってるハッピーマンなんだと思う。ピーマンっちゅうだけあって中身がスカスカのアホだ(笑)。「覆水盆に還らず」とまで厳しいことは言わないけれど、やっぱ盆に還るにゃぁそれなりに時間が必要だ、って人情の機微が根本的に分かってないのである。恥の感覚が欠落してるとしかおれには思えないな。

 言葉遊びや婉曲な表現、隠喩、アイロニー等がサッパリ理解できず、逐語的にしか文章を読めない人も多い。面白さや可笑しさ、つまり「笑い」には本来論理性なんて不要なのに、どうにも貧弱な起承転結・三段論法的にしか考えられない人、な〜んてパターンもある。疲れるタイプだ。根が生真面目で社会性の乏しい人に多いように思うな。人様のことは言えんけど(笑)。
 以前からこのことについては気になってて、「文字は読めても日本語が読めぬ」ってネタで纏めようかと思ってるケースである。国語力云々っちゅう前に、なんかもぉ通常あってしかるべき感性が備わってないんぢゃなかろうかと思う。
 「黙って千冊、古今の小説でも読んでから来てください」と言いたいのを堪えつつ、これまた慎重に言葉を選んで、相手を思い切り持ち上げさえし、さらには「そらまぁどう読み取るかは各人に委ねられたことで、私がこう読んでくださいなどと言えた義理ではないんですが、いくら何でもそりゃ誤読でっせ」ってやんわり説いてもいっかな理解できない人がけっこう多いのだ。

 いきなりワケの分からん自説や御高見を滔々とぶちまける人にも困惑してしまう。人んちに唐突に押しかけてきて、いきなり玄関先で理解不能な演説を始める人がいたら、それは間違いなく基地外だろうが、そんな無体なことが何故ネットではフツーに罷り通るのか、どうしてもおれには分からない。とにかく意見を吐きたいのなら、まずは自分のテリトリーから始めろと言いたい。
 いや、いいんだ、それでその自説や御高見が面白くて唸らせるものでありさえするならば好きにしていい・・・・・・ところが、もう独り善がりで箸にも棒にもかからぬ内容だったりするんだな、決まってこれが(笑)。
 恐らくは何か気の利いたコメンテーターでありたいっちゅう気持ちがそんな風にさせてんだろうけど、そもそもこぉいった人はかなり根拠のない自信家・・・・・・つまりは自惚れ屋さんで、「自分の評価は他人がするもんだ」ってことが分かってないんだと思う。だから気の利いた意見に不可欠な「視点が違う」ってことと、単に「視点がズレてる」ことの差異に思いをいたすこともなければ、自分がそぉなってやしないだろうか?っちゅう不安や疑念、畏れの感情も持ち合わせない。

 こぉいった困った人たちに、できるだけ傷つけることなくさりげなくも確実に引導を渡すのは実にむつかしい。妙案があったらご教授いただきたいと心底思ってる。

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 いささか攻撃的な文章になってしまった。ダラダラ続けても仕方ないし、そろそろ締めないといけないな。

 これだけ散々毒気吐いといて今更何をかいわんやと叱られそうだけど、実は、これまで挙げたようなことよりもっと、どよぉ〜んと落ち込んでしまうことがある。
 それはこうしたことを書くと、おれが批判したいって思った人に対しては、何せその底抜けの厚顔無恥と鈍感・無神経ゆえにちっとも届くことなく、逆にこれまで仲良くお付き合いできてた人たちを傷付け、敵に回してしまうことが往々にしてある、ってコトだ。「私の差し上げたメール(あるいは書き込み)が何かお気に障ったでしょうか?」なんて、おれとしてはひじょうに好い方だなぁ〜って思ってた人から真顔で問われたりすると、アチャ〜!である。
 それでもこうして訊いてくれるならまだいいが、気分を害されてそのままプッツリ音信不通なんてことが大半だ。でも、だからって「ホントちゃいますちゃいます!アナタのことぢゃないです!安心してください!」な〜んて、言えば言うほどウソ臭く、白々しいではないか。

 どうも物事は思った通りには行かない。ホンマどないしたらええねん!?と深く考え込んでしまう。

 そんなこんなで、10年目に入った。相変わらず無愛想で素っ気ない見てくれと、鎖国政策で全然フレンドリーぢゃないアティテュードで続けて行きますが、それにはこのような色んな逡巡があるってコトで、どちらさまもこちらさまもヒラにお許しを頂きたい。コンテンツだけはコツコツと増やし続けて行きますよってに・・・・・・ってもう最後は良く分からなくなっちゃったけど、これからも何卒宜しくお願いいたします。

2013.10.24

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