「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
テーマパークって何や!?

  町田町蔵(現在「康」の本名に戻したパンク歌手・小説家)の歌やないけど、「阿呆阿呆阿呆阿呆・・・・・・」と繰り返したくなる。何やねん?このアホみたいに林立したテーマーパークって!

  狭い日本の国土には作りに作ったり、約300ケ所のテーマーパークがあるらしい。上はハウステンボスから、下は児童公園に毛の生えたよーなチンケなのまで、公営・民営・3セク入り乱れて猫も杓子もテーマーパークの大合唱。バカの冗漫な情緒に訴えるだけなので、作る方もイージーなもんだ。

  つい先年も倉敷チボリ公園なんちゅーのが出来とった。チボリゆーたら宝塚のヘルスセンターのコトやと思てたので驚いた。デンマークにある本家のコピーモンらしい。そんなんにワザワザ大阪からも高速トバして行くバカがおるとゆーから呆れる。そしてアッとゆー間に入場者は100万人を突破した。

  ハッキリ言って、私はテーマーパークが「大嫌い」だし、あんなトコ好んで行くヤツは「ドアホ」である!!キメ打ち/断言/偏見/傲慢、なんと言われてもアホなモンはアホなんだから仕方ない。
  ハリボテのバッタモン見て瞳ウルウルさせて「カワイー!」とか「ステキ!」とか寝言ほざくオンナなら、どんだけ美人でもこっちから願い下げだ。観光ビザで東南アジアの暗黒市場に売り飛ばしたろかっ!

  云っとくが、チャラチャラしてるからイヤなのではないぞ。そぞろ歩くカップルの余りの多さにヤキモチ妬いてるのでもないぞ・・・・・・ちょっとあるかな。

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  ただもう、フェイク/マガイモン/コピー/バッタ・・・・・・安っぽいだけの描き割りを本物と区別する判断力も喪くして、隨喜の涙流してありがたがるその性根がナサケない。いつぞや使ったコトバを持ち出そう。
 テーマーパークが流行ること、それは「文明の衰微」に他ならない。

  本物の懐石料理とか食って、美味いか不味いかの判断停止にハマるのは、多分こーゆー輩なのだろう。殆ど国賊やで。

  一方で冷静な検証/冷徹な計算を欠いた集団ヒステリーみたいな非難は「市民感情」やらの甘ったるいコトバに絡め取られステロタイプ化されるのに、他方、レジャーと云うだけで私達のリアリティの真贋の判断力は無批判に収奪されている。無論、そんな自覚は誰にもないし、叫んだところでどうなるものか。「ほんな難しいコト分からんわ、楽しいからエエやん」で終わりだろう。

  シニカルな見方をする人もいる。「テーマーパークに集う人々は皆、それが仮そめの器に他ならないことを良く識ってるのだ。その砂上の楼閣の中にあっても「私」の唯一性のリアリティは揺らがない」と。そんなに「私」が分かってんの、あんさんだけやで、と忠告しといてあげよう。浅薄なシニックだ。
  ちなみにこの論法、特に若者文化を語る際に使い回しが効いてベンリだ。最初の一語を「プリクラ」でも「エンコー」でも「シブヤ」でも何でも置き換えればOK!これだけで食ってる評論家/学者は確かに実在する。

  今日もテーマパークは増え続けてる。なる程テーマパークも冒頭の通りピンきりだ。ハウステンボスはスペイン村より上だろうし、スペイン村はマリーナシティよりは数段マシだ。しかしそんなこたぁどーでもいい。
  問題は、テーマパークが抱える「本質的クダラなさ」に対して、最早私達が不感症になって無頓着であることなのだから。キャ〜!メッチャカワイ〜!

Original 1996 Add 2004
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