「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
YAMAHA Vintage Snaredrum 14X5.0(※model name unknown)

はい〜っ!またもやヤラかしちゃいました〜っ!ヤマハのヴィンテージ品のスネアっす。

物欲にすぐ負けてしまう私でございます(笑)。

少し言い訳をさせてもらうと、実はたまたまその日、仕事もせずにジャンク品のスネアで格安はないかな?ってネットをウロついてたんですよ。
でもって会社帰りに道草食って楽器屋に何となく寄ったら、正に条件にピッタシのコイツが、たったの2,000円で売られてた・・・・・・と。

まさにシンクロニシティとかアポーツ!こうした邂逅を迷ってちゃいけません。

細かい仕様も見ず、試打も一切せず、マジ3秒で購入即決!
恐ろしくチャチなスイッチ。

強度的に良く耐えてますね。

スナッピーコードがレトロな雰囲気に合ってます。
横から見るとこんなカンジ。

ツマミでテンション調整して、上のレバーをガチャンとやると、テコの原理でストレーナが起き上がる、っちゅう古典的な機構です。
反対側のストッパーもペラペラで、ものごっつチャチ。

こんな木ネジ2本で耐えてるのがスゴい。

過去に落としたか、フープも曲がっちゃってますね。
シェルがまたチャチで、荒れた木目からするに恐らくはラワンの3ply。

ガチなレインフォースメント付き。これなかったら多分とっくの昔に壊れてそう。

ひじょうに薄く、図ってみたら6mm、レインフォースメントが4mmでした。

ちなみにレインフォースメントはメイプルとかバーチとか、違う硬い木のようです。
台座のネジもワッシャもこれまた、最近のスネアと較べると一回り小さくてひじょうに華奢。

中途半端なローチューニングでハードにオープンリムショットとかバキバキやったら、多分座屈して壊れます。

あくまでオーセンティックに手首のスナップとスティックの重みで叩かんとヤバい。

しかしこうした仕様のおかげで異様に軽いです。
元のオーナーはかなり大切にされてたようで、インナーミュートを外した跡もキチンとプレートで養生してあります。
ピッツ出まくりのセンターラグ。

この当時のですから言うまでもなく8テンション。

まぁ、6テンションだってフツーに存在した時代ですからね。
スナッピーはPEARL製に交換済みでした。

これはヘッド同様に消耗品ですから仕方ない。

オリジナルが現存することなんてデッドストックとかでない限りまずあり得ないです。
・・・・・・で、気になる型番、これが結局良く分からない。

通常シェル内側に貼られてあるモデル名等を示すシールもありません。

最初期のスチューデントモデルにあった「SD−5」ってのが仕様的に最も近い一方で、70年代半ばまでの、俗に「3ケタ時代」と呼ばれる時期の最廉価版であるD200シリーズとも思えます。
・・・・・・っちゅうのも、ラグの形状とYバッヂと呼ばれるメーカープレートの書体、スイッチが初期の頃とは異なり、70年代の特徴を備えてるんです。

ヤマハは下級グレードに最後の最後までレインフォースメントを使ってた、ってな情報もありますし・・・・・・かなり調べましたが、不明のままです。

こうして見るとしかし、トリプルフランジっちゅうだけでフープもメチャクチャ薄いですね。

ノギスないんで分かりませんけど、現代の標準である1.5〜6mmよりさらに薄いような気がします。
何と打面側はREMOの「ルネッサンス」に換装済。

薄手で、ウォームなトーンが特徴と言われるクリーム色の皮です。

前のオーナーはシェル特性とかを知悉しててこの皮を選んでた気がします。

裏面はフツーのスネアサイドでした。
カラーは「レッドリップル」と呼ばれる、独得のカバリングで、75年頃まで存在しました。

76年から全てが一新され、現在に至る「システム・ドラム」が始まり、たしかカバリングもパーロイド柄が消えて、ヘアライン系ばっかしになったような・・・・・・。

メーカープレートはペラペラで、ベントホールの鳩目で押さえて共締めにしてあるだけ。
シェル断面をアップで。

上のツルッとした木はやはりメイプルとかバーチっぽい。

下は荒れた導管のカンジが如何にもラワン・・・・・・ヤマハだから「メランティ」って呼ばんといかんのかな?(笑)。
音はウォームでオープン・・・・・・っちゃぁ聞こえは良いですが、要するにコシがなく、乾いて軽い(笑)。

パコッ♪とかパムッ♪ってな音ですね。

ただ何もかもが薄くて軽いため、スネア全体で音を発してるような響きはアコースティックで、ワリと心地良い。

日本が安いなりに一生懸命モノ作りに励んでた時代の遺物、丁寧に扱ってこうと思います。
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